今回はかつて英国海軍に親しまれていたことから広まったとされている「プリマス・ジン」をご紹介します。
プリマス・ジン
プリマスジンの歴史
英国海軍とジン
海軍とジンには歴史的に深い関係があります。
とりわけ「プリマス・ジン」はギムレットやピンク・ジンなどを生んだ歴史もあります。
1850年、海軍が飲んでいたのが「プリマス・ジン」でした。
出航前に港でジンを積み込むことがよくあり、港湾都市プリマスで作られたプリマスジンを積み込んでいたそうです。
この時のプリマスジンは今回ご紹介する「プリマス・ジン」とは違い、アルコール度数57%と大変強かったそうです。
というのも船では、火薬とアルコールを一緒の場所に保管しており、万が一火薬にこぼれても火が付くようにアルコール度数を高めのジンを積んでいたそうです。
18世紀、ほぼ民営のようだった海軍は完全に国家の管理下に置かれるようになりました。
それにより出世を目指す将校も増えたと言われています。
出世により特権を得られるのはもちろんだが、階級によって飲むことができる酒が変わっていくという暗黙のルールも存在していたそうです。
水平はラム酒、将校になるとジンを飲むことができたそうです。
プリマス・ジンとピンク・ジン
アンゴスチュラ・ビターズには様々な薬効があるとされています。
・疝痛
・風
・下痢
・消化器の不調
上記の症状に効くとされていました。
しかし、アンゴスチュラ・ビターズをそのまま飲むのは不味いため、味をごまかすためにジンが使用されていたとされています。
これが「ピンク・ジン」の始まりとされています。
名前の由来はビターズのピンク色がかった茶色からきているそうです。
プリマス・ジンとギムレット
前述した通りプリマス・ジンは海兵たちの気分転換のためや、不味い薬品の味を紛らわせるため港から船に積み込まれていました。
また、船内の食事ではビタミンCの摂取が難しくビタミンC不足による「壊血病」も問題の一つでした。
そこで、船内の食卓にオレンジ、レモンなどの柑橘類を出すよう医学会が勧め、
1795年にレモンジュース出されるようになりました。
しかし、イギリス領西インド諸島でライムが大量に収穫できたことから
レモンではなくライムが支給されていました。
海軍医師だったギムレット卿はジンにライムを数滴加え飲んでいたそうです。
これが「ギムレット」の始まりだと言われています。
プリマス・ジンの特徴
ジンタイプ:ドライジン
アルコール度数:41.2%
内容量:700ml

ドライジンらしい非常にキレのある味わいです。
キリッとしているのにアルコール感はそこまでなく、飲みやすいです。それでいてコクがあり、飲みごたえ抜群のドライジンです。
以前紹介したスタンダードジン5選のジンとあまり変わらない価格帯ですが、
ジンらしさ・飲みごたえ・香りなど非常にしっかりした味わいです。
ぜひ一度は飲んでいただきたいジンです。
COCKTAIL
マティーニ
材料
プリマス・ジン:45ml
ドライベルモット:15ml
オリーブ:1個

氷を入れたミキシンググラスにジンとベルモットを入れ、ステアします。
最後にオリーブを入れ完成です。
カクテルの王様「マティーニ」です。
ジュニパーの香りの後を追うようにベルモットの甘さが来るカクテルです。
プリマス・ジンを使うことで、飲みごたえのあるマティーニになりました。
オリーブのしょっぱさがさらに爽やかさを生み出し、ついつい飲んでしまう一杯です。
ジントニック
材料
プリマス・ジン:45ml
トニックウォーター:適量

プリマス・ジンのジントニックですが、
まず言いたいのは、非常に美味しいジントニックができる。ということです。
飲みやすいのに飲みごたえがしっかりしていて、満足感が抜群です。
トニックウォーターのおかげで爽やかさや甘みも増し、女性でも楽しんでいただける味わいです。
もちろん味覚は人それぞれですので、保証するものではありませんが、
これまで様々なジンのジントニックを同じレシピで作ってきて最も美味しいジントニックだったと言えます。
私が最もオススメするジンはビーフィーターですが、
ジントニックにするならこれからはプリマス・ジンを使いたいです。
まとめ
いかがだったでしょうか
今回は海軍との歴史が深いプリマス・ジンをご紹介しました。
・薬の味をごまかすのに使われていた(ピンクジンの始まり)
・刺激が少なく飲みやすいのに飲みごたえ抜群
・ジュニパーベリーの香りが高い
最後までお目通しありがとうございました。